毎日の食事作りが大変で余裕がなくなったりしていませんか?
料理研究家の土井善晴さんが書いた「一汁一菜でよいという提案」という本を読んで、食事に対する考え方だけでなく、私の人生観も変わりました。
この本はこんな書き出しで始まります。
この本は、お料理を作るのが大変と感じている人に読んでほしいのです。
『一汁一菜でよいという提案』土井善晴 P9
大した料理も作らないのに、「あー私のことだぁ」と思いました。
最初の一文で“私のために”書かれた本となり、あっという間に読み終え、さっそく一汁一菜をやってみました。
本を読んだ感想と、一汁一菜をやってみた感想を記事にしましたので、毎日の食事作りを大変と感じている人にぜひ読んでいただきたいです。
「一汁一菜でよいという提案」はどんな本?
タイトル | 一汁一菜でよいという提案 |
著者 | 土井善晴 |
出版社 | 新潮社 |
発行日 | 2021年11月1日 |
ページ数 | 216ページ |
著者の土井善晴さんは、テレビの料理番組にも出演されている有名な料理研究家です。
関西弁の優しい口調でお話になる方ですね。
数々の料理を番組で紹介している土井さんが「一汁一菜でよい」と言っていることに驚きました。
それには日本の歴史や風土、習慣や食事に対する考え方が関係していることが、本に書かれています。
料理のことだけでなく“日本人”について学べる本です。
「一汁一菜でよいという提案」の感想
一汁一菜とは
一汁一菜とは、ご飯を中心として汁ものと菜(おかず)のことです。
ご飯、みそ汁と漬物。
漬物はご飯を食べるための塩気なのでなくてもいいし、漬物でなくても納豆や梅干し、何もなかったら味噌をご飯にのせて食べてもいいです。
野菜、お肉、魚、卵など具だくさんのみそ汁にすれば、おかずも兼ねて栄養バランスもバッチリになります。
みそ汁に合うの?と思われるベーコンなんかもいいそうです。
ご飯とみそ汁って毎日食べても飽きませんよね。
いろいろな具の組み合わせに挑戦すると、素材によって味が変わることを楽しめます。
これなら毎日続けられる!と嬉しくなりました。
著者の土井善晴さんがみそ汁を作っている動画があります。
優しい口調と料理する音にとても癒されます。こちらも参考にしてください。
「ハレ」と「ケ」
「ハレ(特別な日)」と「ケ(日常)」を区別して、生活にメリハリをつけることがとても大切なことがわかりました。
「ハレ」と「ケ」の特徴は下の表のようになります。
ハレ | 特別なこと、祭りごと | 神様のために作る | 手間を惜しまない | おせち料理、お祭りのバラ寿司など |
ケ | 日常 | 人間のために作る | 手をかけない | 毎日食べても食べ飽きないもの |
つい半世紀前までの食事は、ご飯・汁ものにおかずはめざしくらいでした。
ところが現代ではおかずを主菜に副菜にと何品も作るのが当たり前になっています。
毎日「ハレ」の料理を作っているから大変で苦しくなるんですよね。
平日は一汁一菜で慎ましく、週末など余裕があるときや誕生日のように特別な日は手間を惜しまず贅沢に。
家庭料理が、いつもいつもご馳走である必要も、いつもいつもおいしい必要もないのです。
『一汁一菜でよいという提案』土井善晴 P100
贅(ハレ)と慎ましさ(ケ)を使い分けること、バランスが大事なんですね。
食事はすべてのはじまり
料理することは生きること。食生活には生き方が表れます。
インスタント食品やコンビニ弁当ばかり食べている人は自分を大事にしていないし、周りの人も大事にしていない。
自分を大事にして、周りの人も大事にして一生懸命生きること。
料理することは、すでに愛している。食べる人はすでに愛されています。
『一汁一菜でよいという提案』土井善晴 P98
一人暮らしの人も料理することは、自分を愛しているということですね。
料理を作り、食べる。
一汁一菜の食事を通して料理を作ってくれた人、野菜やお肉・味噌を作ってくれた人に思いをはせる。季節の恵みに感謝する。
そうやって丁寧に生きていこうと思いました。
一汁一菜をやってみた感想
この本を読んで、一汁一菜の生活にチャレンジしてみました。
私にはいいことだらけだったので、ご紹介します!
食事作りが楽になった
一汁一菜のいいところは、おかずを何にしようと考えなくてよくなったことです。
おかずを考える時間、作る時間をほかのことに使えるようになりました。
時間に余裕ができると心の余裕ができます。
心に余裕があると家族に優しくできますね!
私は道の駅が好きなので、時々道の駅に行って野菜やきのこなど新鮮な食材を調達します。
冷蔵庫に入っている食材の中から、今日のみそ汁の具を考えるのが私の楽しみ。
組み合わせがバッチリで、いつもより美味しくできた時は、とっても幸せな気持ちになります。
楽して幸せな気持ちになれる、それが一汁一菜です。
食べ過ぎなくなった
一汁一菜のよいところは、食べ過ぎて苦しいということがなくなったことです。
おかずが漬物など1品だけだと満足できないのでは?と心配になりますよね。
やってみた結果、具だくさんのみそ汁があれば十分でした。
ちなみに私は具がたくさん入るように、大きめのお椀を使っています。
食べ過ぎるとその後だるくなったり眠くなったりして、何をするにしてもパフォーマンスが落ちますよね。
ご飯の量を間違えない限り、一汁一菜では食べ過ぎることがなくなるので、いつでもベストパフォーマンスでいられますよ。
体の調子が良くなった
一汁一菜の生活で、体が軽くなって体の調子がとても良くなりました。
太り気味だったのが緩やかに体重が減ってきましたし、見た目もすこしスッキリしました。
それと食べ過ぎない、ということが体調にいい影響を与えています。
おかずを作らないので、みそ汁にこだわるようになりました。
できるだけ新鮮な材料、季節の野菜、添加物無し、生きているお味噌など。
こだわって作ったみそ汁をゆっくり味わって食べる。
そうすると体が喜んで体と心が整っていくという感じがします
私個人の感想です。
まとめ
「一汁一菜でよいという提案」を読んで、私の食生活を見直し取り入れてみました。
日ごろは一汁一菜の慎ましい食事にしていますが、時々お肉をがっつり食べたい日も出てきます。
その時は体が欲しているということで、躊躇しないでがっつり食べるようにしています。
用事があったり、忙しかったりでいつもいつも料理するのは難しいときもありますよね。
そのときはお惣菜やお弁当に頼ったりしながら、「基本は一汁一菜」を取り入れると、食事作りが楽になり、時間と心に余裕がでてきます。
まずはこの本を読んでみませんか。
私のイチオシです!
一汁一菜を取り入れながら、半日断食をやってみました。
なんとなく体調が良くない人、思うように痩せないと困っている人は、こちらもぜひご覧ください。
新鮮野菜やミールキットを宅配にすれば、買い物や下ごしらえの手間が省けます。
ミールキットは本当に美味しいので、手抜きどころか逆に手間をかけたみたいで罪悪感ゼロですよ。
ぜひ試してみてください。