春は卒業や入社など、出会いと別れがあって、人生の節目となる季節ですね。
そんな季節に、人生観を変えるほど心に響き、忘れられなくなる本を読んでみるのはいかがでしょうか。
この記事では、私が読んだ本の中から、春にぴったりな厳選本5冊を紹介します!
春に読む本を探している人は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
春に読みたいおすすめ本5冊の紹介
それではさっそく本を紹介していきます。
私がおすすめする本は次の5冊です。
1冊ずつ見ていきましょう。
『世界の果てのこどもたち』
1冊目は、2016年本屋大賞にノミネートされた『世界の果てのこどもたち』です。
戦時中に満州で出会った3人の少女の物語。
戦争が少女たちの人生にどのような影響を与えたのか。
そして周りの大人たちはどうなったのか。
3人の中の1人の物語から在日朝鮮人のルーツがわかります。
また別の1人は中国残留孤児となります。
国とは何なのか。自分は何人なのか。自分のアイデンティティは何なのか。
自分自身は何者だろうと考えるきっかけとなりますよ。
詳しく紹介している記事はこちら→【心に響いた言葉4選と感想】『世界の果てのこどもたち』
『流浪の月』
2冊目は、2020年本屋大賞に輝いた凪良ゆうさんの『流浪の月』です。
映画にもなっていますね。
この本は一言でこういう物語だよ、と言えない物語です。
世間一般から見れば、ロリコン女児誘拐犯とその被害者。
世間から見る2人と、実際の2人の関係はまったく違う。
どんなに言葉を尽くしても理解してもらえない、認められない関係である2人がどうなっていくのか。
「事実と真実は違う」という名言が光ります。
“普通”とは“常識”とは何なのでしょうね。
詳しく紹介している記事はこちら→【感想】小説『流浪の月』名前がない関係の二人の物語
『正欲』
3冊目は、朝井リョウさんの『正欲』です。
こちらも一言でこんな物語だよ、と言えない作品ですね。
私が持っている“マイノリティ”に対する知識なんて、なんてちっぽけだったんだろうと衝撃を受けました。
この物語を読めば「多様性を受け入れましょう」なんて簡単には言えない。
受け入れるとはどういうことなのか。どうしたら多様性を認めたと言えるのか。
今の時代に、みんなに読んで欲しいと思う本です。
詳しく紹介している記事はこちら→【感想】朝井リョウ『正欲』多数派が正しい世界の多様性
『ともぐい』
4冊目は、第170回直木賞に輝いた川﨑秋子さんの『ともぐい』です。
人里離れた山の中で、狩りをして生きている男の物語です。
自然の中で生活していれば、草を採り、動物を殺して、命をいただく。
食べるために1日を費やす。生きることは食べること。
私たちも、食べるためのお金を手に入れるために働いてはいます。
でも食べるため、だけでしょうか。
生きるとは生きているとはどういう状態を言うのでしょう。
そんなことを考えさせられる物語です。
命をかけた熊との激闘の場面は、ハラハラドキドキで手に汗握ります!
詳しく紹介している記事はこちら→【感想】第170回直木賞受賞『ともぐい』川﨑秋子
『しろがねの葉』
5冊目は、第168回直木賞に輝いた千早茜さんの『しろがねの葉』です。
舞台は、秀吉の時代の石見銀山。
男と同じように「銀堀」になりたかった1人の女性の物語です。
ダイバーシティや男女平等が叫ばれていますが、どういう状態が男女平等なのでしょう。
男には男の、女には女の生きる道がある。
こんなことを書けば非難されそうですが、体の作りの違いや力の差はどうしようもありませんね。
どうすれば自分らしく生きることができるのか。
そもそも人はなぜ生きるのか。
主人公が、女だからと侮られることに憤慨しながら読みましたが、仕返しをする場面は胸がスカッとしました!
詳しく紹介している記事はこちら→【感想】第168回直木賞『しろがねの葉』千早茜
最後に
春に読みたいおすすめの本5冊を紹介しました。
ずっしりと心に響き、忘れられない作品となること間違いなしです。
まだ読んでいない人は、ぜひ読んでみてください。