本屋大賞受賞作品は面白い?「汝、星のごとく」の名言3選と感想

本屋大賞
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無性に本が読みたい。そんな衝動はあるけど、どの本か決まってなくて悩むことがありますよね。

そんな時、○○賞を受賞した本であればとりあえず本の世界に入り込むことができて、満足できるのでは、と期待してしまいます。

2023年本屋大賞を受賞した「汝、星のごとく」を読んでみました。

結論から言いますと、とても読みやすく満足できるものでした。ただテーマは軽くはないので、さらっと読めるというよりはじっくり読んで読み応えるのある本です。

この本の中には、グサッとくる名言がたくさんありました。その中から特に心に突き刺さった名言3つと感想をまとめましたので、ぜひ最後まで読んでください。

この本はこんな人にオススメ
  • 本屋大賞受賞作品を読んでみたい人
  • 自分の生き方に迷っている人
  • 「正論」「常識」に苦しんでいる人

「汝、星のごとく」という本について

見開いた本のイラスト
タイトル汝、星のごとく
著者凪良ゆう
出版社講談社
発売日2022年8月4日
ページ数352ページ

「汝、星のごとく」は2023年本屋大賞を受賞しています。直木賞の候補にもなっていて、幅広い支持を集めている本です。

ざきざき
ざきざき

本屋大賞は、書店員さんの投票によって選ばれます。

読んでみて面白かった!お客様にもすすめたい!という本に投票するそうですよ。

「汝、星のごとく」のあらすじ

ノートにあらすじの文字

「汝、星のごと」というタイトルからはどんな話か想像しづらく、難しく感じてしまうかもしれませんが、プロローグからすぐに物語の中に引き込まれます。

あえてキツイ言葉を使えば、よくもまぁというくらい“クズ”な男ばかり出てくる出てくる。

それに翻弄される女性たち。そしてそのこどもたち。

恋に生き、恋人ができると息子を放置する母親をもつ櫂(かい)。

父親が愛人のもとに行って、家に帰ってこなくなり壊れていく母親をもつ暁海(あきみ)

当たり前のように親に頼ることができない同じ境遇の2人が、共感し惹かれ合い、すれ違いながらの15年にわたる愛の物語です。

「汝、星のごとく」の名言3選

名言の文字と椅子に座ったおじさn

この本の中にはグサッとくる名言がたくさんありました。その中から特に私の心に残った名言3つをご紹介します!

自分の人生を生きることを、誰かに許されたいの?

自分の人生を生きることを誰かに許されたいの?

誰かに遠慮して大事なことを諦めたら、あとで後悔するかもしれないわよ。そのとき誰かのせいにしてしまうかもしれない。

でも私の経験からすると、誰かのせいにしても納得できないし、救われないの。

誰もあなたの人生の責任を負ってくれない。

「汝、星のごとく」凪良ゆう 73ページ 

この言葉は父親の愛人である瞳子から暁海が言われた言葉です。

東京の大学に行きたい暁海に瞳子が学費の援助を申し出ますが、「母親が許してくれません」と言った暁海に向けられました。

自分の人生をかけた決断を誰にも遠慮せずにする、ということが難しい状況はあります。

経済的なことや家族の問題があるときに、自分のやりたいことを貫くのは自分勝手な気がしますよね。

あきらめるにしても進むにしても自分で決断して、自分の人生の責任は自分で負う。

うまくいかないことがあっても自分が決めたことだから、と納得できるかどうかですね。

ざきざき
ざきざき

この言葉をもっと若いときに聞きたかったです。

そしたら今とは違う人生があったかも・・・

きみのそれは優しさじゃない。弱さよ。

いざってときは誰に罵られようが切り捨てる、もしくは誰に恨まれようが手に入れる。

そういう覚悟がないと、人生はどんどん複雑になっていくわよ

「汝、星のごとく」凪良ゆう 93ページ 

これも父親の愛人である瞳子の言葉です。

暁海の母親が父親の愛人宅(瞳子の家)に火をつけようとします。

その場に駆け付けた櫂は「今晩だけでも暁海の父親を家に帰してほしい」と瞳子に頼みますが、そのときに言われました。

自分には全く覚悟がないなと考えさせられました。覚悟したつもりでも誰かのせいに何かのせいにしてきて、本気で覚悟してたのかと振り返れば “逃避” の選択だったように思います。

瞳子はまた次のようにも言いました。

きみのそれは優しさじゃない。弱さよ

「汝、星のごとく」凪良ゆう 93ページ

誰かを助けようとして手を差し伸べるとき、それは優しさだろうか。

ほんとに相手のためになるのだろうか。

相手のためではなく自分のためではないだろうか。そっとしておくことや突き放すことに耐えられない自分のためではないか。

日頃そんなことを思うことがあったので、この言葉はグサッと心に突き刺さりました。

ざきざき
ざきざき

瞳子さんのような知り合いがいたら、何でも相談しちゃいそうです。

自分の足で立てること

パートナーがいてもいなくても、子供がいてもいなくても、自分の足で立てること。それは自分を守るためでもあり、自分の弱さを誰かに肩代わりさせないということでもある。

人は群れで生きる動物だけれども、助け合いと依存はちがうから。

「汝、星のごとく」凪良ゆう 308ページ

暁海が北原先生(高校の先生で暁海の夫となった)から言われた言葉です。

瞳子も同じようなことを言っていました。

子供が小さいときなど一時的に自立できない時期があっても、自立できるようにしておくと、誰かの言いなりになったり我慢して耐える必要がなくなります。

また北原先生は次のようにも言っています。

人は群れで暮らす動物です。だからなにかに属さないと生きていけない。

ぼくが言っているのは、自分がなにに属するかを決める自由です。自分を縛る鎖は自分で選ぶ。

「汝、星のごとく」凪良ゆう 357ページ

人は一人では生きていけません。

家族・会社・地域・サークルなど何かのコミュニティに属しています。

何に属するかを自分で決めるには自立していなければなりませんね。

いざとなったら誰かに依存しなくても生きていける、そのためには経済力とある程度の蓄えが必要です。

ざきざき
ざきざき

私は「何に属するかを自分で決める」という視点を持っていなかったので、目から鱗でした。

この記事では名言を3つしかご紹介しませんでしたが、まだまだたくさんあります。

読んだ人によってグサッとくる言葉も違いますので、ぜひご自身の名言を見つけてください。

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「汝、星のごとく」の感想と口コミ

「お客様の声」の写真たて

私はとても感動した「汝、星のごとく」ですが、ほかの人はどうなのか口コミを探してみました。

私も途中で涙するところがありました。生きるだけでなく「死」のことも考えさせれられました。

まさしくその通りでした!心を揺さぶられまくりです。

「本屋大賞」という言葉に魅かれた人がいました。

感動した!心を揺さぶられた!読みやすい文章と言った声が多かったです。

私は読み終わったときに、ハッピーエンドのようなハッピーエンドでないような、後味スッキリという感じではありませんでした。

人生の分岐点はいくつかあり、これが正解!というものはないのでしょう。

自分が悩んで決断して進んできた道が今の人生で、これからも自分で自分の人生を決めて責任を負うということなんだと思います。

ただ暁海や櫂のように、子供の足を引っ張ってしまう親がいるのも事実です。

暁海が母親を置いて東京には行けないと決めたとき、なんとも言えない気持ちになりました。

子供は親を捨てられないんですよね。

親には親の、子には子の人生がありますが、どちらかがまたはお互いに依存しているときは、振り切って希望の道に進むのは難しいです。

そこで北原先生の言葉がひびきます。「悩みのすべてを切り捨てる最後の砦として “正論” が必要

ざきざき
ざきざき

正論に苦しめられるときもありますが、正論に助けられることもあるんですね。

まとめ

2023本屋大賞受賞作「汝、星のごとく」の感想と名言3選をまとめました。

とても読みやすく読みごたえのある本でした。

恋愛小説ではありますが、ただの恋愛小説ではありません。

暁海と櫂の15年にわたる物語で、その間にさまざまな人間模様が織り込まれています。

病や死、お金の問題、不倫などなど。

面白かった!感動した!以上のものをこの本は与えてくれますので、ぜひ一読することをおススメします。

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泣ける本が好きな人はこちらの記事もぜひ参考にしてください。↓

凪良ゆうさんの作品が好きな人は『流浪の月』もおすすめですよ。

『汝、星のごとく』の続編はこちらです。まだ読んでいない人は、ぜひ読んでみてください。

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