2024年1月17日、第170回直木賞が発表されました。
いやぁ、予想が見事に外れました…2作品が受賞となったのに…
ですが、せっかく予想記事を書きましたので、この記事はこのままにしておこうと思います。
候補作のどれもが素晴らしく、楽しく読ませていただきました。
この枠の下は、ただの本好きなおばさんが、審査員気取りで予想した記事です。
興味がある人は、ぜひ最後までご覧になってください。
2023年下期の第170回直木賞候補作品が発表になりました。
候補作となったのは次の6作品です。
著者 | タイトル |
---|---|
加藤シゲアキ | なれのはて |
河﨑秋子 | ともぐい |
嶋津輝 | 襷がけの二人 |
万城目学 | 八月の御所グラウンド |
宮内悠介 | ラウリ・クースクを探して |
村木嵐 | まいまいつぶろ |
本を年間100冊以上読む、本が大好きなおばさんである私が、選考委員になりきって受賞作品を予想してみました。
私の予想は、嶋津輝さんの『襷がけの二人』です。
なぜ『襷がけの二人』と予想したのか、他の候補作品と比べながら解説していきます。
興味のある人はぜひ最後までお付き合いください。
直木賞とは
そもそも直木賞とはどんな賞でしょうか。
ご存知の人もいらっしゃると思いますが、簡単に説明しますと
新進・中堅作家によるエンターテインメント作品の単行本の中から、最も優秀な作品に贈られる賞です。
“中堅”がどれくらいまでか、というのは特に決まっていないようです。
そして直木賞の現在の選考委員は、次のとおりです。
浅田次郎さん・角田光代さん・京極夏彦さん・桐野夏生さん・髙村薫さん・林真理子さん・三浦しをんさん・宮部みゆきさん
超有名な作家さんばかりのそうそうたるメンバーですね。
私は小説を書いたことはありませんので、何をもって“優秀”とするかは選考委員の方々のような見方はできません。
ですが、せっかく候補作品を全部読みましたので、大胆に予想していきたいと思います。
なぜ『襷がけの二人』なのか
私が第170回直木賞を『襷がけの二人』と予想した理由は、
いかにも素人っぽい理由ですね(;^_^A
ん?と引っかかるところがあると、どんなにエンターテイメント性に優れていても、物語に入り込んで純粋に楽しむことができません。
『襷がけの二人』はストレスなく読めただけでなく、深堀しずぎないでちょうど良く心が動かされ、バランスが取れた作品でした。
『襷がけの二人』の紹介記事はこちらです。興味のある人はどうぞ。
他の候補作について
他の候補作はどうだったのか“選考委員になりきって”解説します。
あくまで私個人の意見です。
1読者として楽しく読んで感想を書いた紹介記事とは違うことを述べていますが、ご了承くださいませ。m(__)m
加藤シゲアキ『なれのはて』
まず加藤シゲアキさんがアイドルだということで、先入観ばりばりで読んでしまいましたが、見事な作品で驚きました。
大変失礼な話ですよね。
とにかく壮大なスケールに圧倒されました。
ただ話を広げすぎというか、いろんなことがありすぎて、途中で読むのが疲れてしまいました。
それと途中からラストの展開が見えてしまったのが残念でした。
それでも一読の価値はある素晴らしい作品です。
1枚の絵からこんなに話が広がるんだと驚きます。
まだ読んでいない人はぜひ読んでみてください。
河﨑秋子『ともぐい』
熊と熊、熊と猟師の激闘の場面が、ドキドキで緊張感いっぱいで、これぞエンターテイメントと言える作品だと思いました。
ただ私は主人公や主要な登場人物に共感ができず、「は?」や「う~ん」と思ってしまう展開がありました。
暗く重い作品なので、読後も重苦しさが残ります。
しかし猟で生計を立て、自然とともに暮らす人の話はとても興味深く、知識欲も刺激されました。
こちらもぜひ参考にしてください。
万城目学『八月の御所グラウンド』
青春を思い出し、スポーツの素晴らしさを感じて、爽やかな風が吹き抜けるような物語に、独特の不思議ワールドが展開します。
私は万城目学さんの不思議ワールドが嫌いではありません。むしろ好きです。
ただ物語が都合よく行き過ぎだと思ってしまったので、それだけがちょっと引っかかりました。
だからいいのかもしれませんけどね。
こちらもぜひ参考にしてください。
宮内悠介『ラウリ・クースクを探して』
予想作品を『ラウリ・クースクを探して』とどちらにするか悩みました。
この作品もとてもバランスがとれていて、ストレスなく物語に入り込めたからです。
そして、ソ連崩壊時のバルト三国の話はとても興味深いものでした。
ただ1点、私が不得意とするカタカナの名前だったというそれだけが引っかかりでした。
カーテャって発音難しいですよね?
ラウリのその後も知りたくなる物語でした。
こちらもぜひ参考にしてください。
村木嵐『まいまいつぶろ』
私は『まいまいつぶろ』のような歴史小説が大好きなんです。
9代将軍徳川家重というあまりメジャーではない、しかも障害をもっていた将軍の話で私にとってドンピシャの本でした。
なので、好みからするとこの本が一番ということになります。
ただ1点引っかかったのが、最後の1章は必要なかったのでは、と思ってしまったことでした。
家重と忠光との別れの場面で終わっていれば、、、と。
盛り上がった気持ちが、急激に冷めてしまったからです。
とはいえ、実在の人物の話に知識欲が刺激され、家重の苦しみや忠光との友情に涙する素晴らしい物語です。
こちらもぜひ合わせてご覧ください。
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最後に
2023年下期の第170回直木賞の予想と候補作品について述べてきました。
2024年1月17日に発表があり、答え合わせができます。
みなさんも候補作を読んで、ぜひ予想してみてください。